♯はファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シ(ヘ・ハ・ト・ニ・イ・ホ・ロ)の順に増えます。ファから完全5度ずつ上がった並びで、次の♯はつねに1つ前の完全5度上です。♭はその逆——シ・ミ・ラ・レ・ソ・ド・ファ(ロ・ホ・イ・ニ・ト・ハ・ヘ)の順で、完全5度ずつ下がります。
♯の順を前から読めば♯系、後ろから読めば♭系です。1つの並びを覚えれば両方に使えます。
五線のどの位置に書くかも決まっています。ト音記号の♯は第5線のファから始めて、下のド、上のソ……とジグザグに並べます。おおむね上へ5度・下へ4度を交互に取ると、記号が五線の外へはみ出さずに収まる——ジグザグはそのための工夫です。
調号を書く
書く調の調号がいくつか決めます。ホ長調なら♯4つ、変ホ長調なら♭3つです。
音部記号のすぐ右に、順番どおり並べます。順番を入れ替えたり、途中を飛ばしたりはしません——♯3つなら必ずファ・ド・ソです。
位置は音部記号ごとに決まっています。ハ音記号(アルト・テノール)は位置がずれるので、見た目ごと覚えるのが確実です。
例題
調号で2番目に付く♯は?
正解: C♯
♯は F♯・C♯・G♯・D♯・A♯・E♯・B♯ の順に増えます。2番目はC♯です。♯は5度ずつ上がり、五度圏の並びそのものです。
ハ音記号(アルト記号・テノール記号)の調号は、位置が少しずれます。ト音記号の形をそのまま写すと違う音になってしまうので、記号ごとに見た目で覚えるのが確実です。とくにテノール記号は、♯の1つ目が五線の中ほどに来るためジグザグの形がト音記号と大きく違って見えます。
調号を書き換えるときは、前の調号を消す必要はありません——新しい調号を書けば置き換わります。ただし♯系から♭系へ移るときなど、消える記号がある場合は♮を並べて示すことがあります。
調号が1つも書かれていない曲がすべてハ長調・イ短調とは限りません。教会旋法で書かれた曲、調そのものを持たない現代の曲、そして臨時記号だけで書くことを選んだ曲——どれも調号は空です。調号は「この曲はこの調だ」という宣言ではなく、「繰り返し出る記号をまとめた」だけのものだからです。