Solfe

楽器と響き 2/4

声域と声部

人の声は管楽器と同じしくみで鳴ります。肺から押し出された空気が声帯を振動させ、その音が喉・口・鼻・胸の空気に共鳴して大きくなります。空気の圧力が強弱を、声帯の調節が高低を決めます

声には高いほうから頭声・中声・胸声という3つの区分があり、これを声区といいます。正しい発声では、声区の切り替わりをなめらかに行うことが大切とされます。

男声には、これとは別にファルセット(仮声・うら声)があります。ヨーデルなどで使われる出し方です。胸声のなかに地声を入れることもあります。

一人ひとりの声が出せる高さの範囲を声域といい、声域によって声種が分かれます。女声・男声とも3つずつ、あわせて6つです。

声種だいたいの音域
ソプラノC4〜C6
メゾソプラノA3〜A5
アルトF3〜F5
テノールC3〜C5
バリトンA2〜A4
バスE2〜E4

音名だけでは高さがつかみにくいので、譜面で見ておきましょう。基準になるのは中央のド(C4)——ト音譜表の下に加線1本を引いたところ、ヘ音譜表なら上に加線1本のところです。

Engraved by Verovio 6.1.0-682d606   バス       バリトン         テノール        アルト      メゾ       ソプラノ    
6つの声種の最低音。低いほうからバス・バリトン・テノール・アルト・メゾソプラノ・ソプラノで、上の3つが女声です。いちばん右が中央のド(C4)にあたります。
Engraved by Verovio 6.1.0-682d606   バス       バリトン         テノール        アルト      メゾ       ソプラノ    
同じ順に並べた最高音。バスの上の限界(E4)が、ソプラノの下の限界(C4)とほぼ同じ高さにあります——6つの声種は、少しずつ重なりながら並んでいます。

表の音域は目安です。声域は人によって違い、訓練でも変わります。これより上下へ広く出せる人もいます。どの声種で歌うかは、出せる高さだけでなく無理なく響く高さで決まります

声種は声域だけで決まるものでもありません。音色でも分かれるので、高い声の女性が必ずソプラノというわけではないのです。

同時に進む1本ずつの旋律の線を声部といいます。合唱では高い声部から順に上へ書きます。混声四部合唱なら上からソプラノ・アルト・テノール・バスで、上の2声を女声、下の2声を男声が受け持ちます。女声だけ、男声だけで4声に分けることもあります。

テノールの楽譜はト音記号で書かれることがありますが、実際の声は書かれた高さより1オクターブ低く鳴ります。記号の下に小さな8が添えられます。

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