音の高さを書きあらわすのに使う5本の線を五線といいます。線は下から第1線・第2線……と数え、線と線のあいだは下から第1間・第2間……と数えます。
五線に収まらない高さの音は、短い線を補って書きます。この線を加線といい、五線の上なら上第1線・上第2線、下なら下第1線・下第2線と数えます。
上第1間・下第1間に書くときは加線を使いません。五線のすぐ外側の音は、線を足さずに符頭を置くだけです。
加線が増えすぎると読みにくいので、オクターブ記号を使って書く高さをずらすことがあります。8va は1オクターブ上、8va bassa(8vb・8ba とも)は1オクターブ下、15ma は2オクターブ上です。効くのは点線とかぎ括弧が引かれているあいだだけで、そこで終われば元の高さに戻ります。
loco(ローコ「その位置で」)は、書かれたとおりの高さに戻ることを念のため書き添えたものです。省かれることも多いので、点線がどこで終わっているかで判断します。
音符の上に coll'8va(コロッターバ・アルタ)と書かれていたり、音符ひとつずつに 8 が添えられていたりしたら、書かれた音とその1オクターブ上を同時に弾きます。音符の下に書かれていれば1オクターブ下を重ねます。高さをまるごと移す 8va とは別の指示です。
五線が5本なのは、書ける音域と読みやすさの折り合いです。中世には4本の譜表(グレゴリオ聖歌の記譜に今も使われます)や、11本を1つに束ねた大譜表の原型もありました。5本に落ち着いたのは、一目で線の数を把握できて、なおかつ1オクターブ以上の音域が収まるからです。
加線は等間隔に、五線と同じ幅で引きます。符頭が線の上に乗るのか間に入るのかで音が変わるので、間隔が狂うと読み違いのもとになります。手で書くときにいちばん崩れやすいところです。