Solfe

音階 2/7

短音階

和声短音階・旋律短音階は、「和声的」「旋律的」と「的」を入れて書かれることもあります。同じものです。このテキストとSolfe の設問では「的」を入れない形にそろえています。

主音から第3音までが短3度になる音階を短音階といいます。短音階には自然短音階・和声短音階・旋律短音階の3種があります。3つもあるのは、短音階が2つの要求に同時には応えられないからです。和声の要求(主音へ引き寄せる音がほしい)と、旋律の要求(歌いやすく並んでほしい)が食い違います。

基本の形は自然短音階で、並びは「全・半・全・全・半・全・全」です。長音階と比べると第3音・第6音・第7音が半音低く、特に主音から第3音までが短3度になることが、短調の響きを決めています。

Engraved by Verovio 6.1.0-682d606
イ短調の自然短音階です。幹音だけでできる短音階はこの1つだけで、ハ長調と同じ音を使って始まりの音だけを変えた形になっています。
第7音導音主音
イ短調の第7音。自然短音階ではソ(ト/G)のままで主音のラ(イ/A)まで全音、半音上げてソ♯にすると主音のすぐ下=導音になります。

自然短音階の第7音は、主音まで全音のへだたりがあります。長音階では第7音が主音の半音下にあって、そこへ強く引き寄せられました。その力(導音)がほしいときは、短音階でも第7音を半音上げます。これが和声短音階です

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和声短音階。上げた第7音(ソ♯/嬰ト/G♯)が導音になります。
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そのかわり、第6〜7音(ファ–ソ♯/ヘ–嬰ト)が増2度に開きます。半音3つぶんの、独特の響きです。

実際の譜面では、上げた第7音は臨時記号として書かれます。調号が表しているのは自然短音階の形なので、そこへ書き足すかたちになります。

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ベートーヴェン〈エリーゼのために〉の6小節目から。イ短調の調号は♯♭なしで、第7音は G です。7小節目でその G に♯が付いて導音になっています。

この増2度は旋律としては歌いにくいため、上行では第6音も半音上げてなだらかにします。これが旋律短音階です。ただし下行では導音の用がありません——旋律が主音から離れていくので、引き寄せる必要がありません。そこで下行は自然短音階に戻します。上りと下りで形が変わる音階はこれだけです。

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旋律短音階(上行形)。第6音のファ♯と第7音のソ♯の両方を上げます。
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旋律短音階(下行形)。上げた2音を元に戻し、自然短音階と同じ並びになります。
種類第6音第7音はたらき
自然短音階そのままそのまま短調の素の形
和声短音階そのまま半音上げる導音を作る
旋律短音階(上行)半音上げる半音上げる増2度をならす
旋律短音階(下行)そのままそのまま自然短音階と同じ

Solfe の課題で短調の第6音・第7音を問うときは「(和声短音階)」と明記しています。音階の種類によって答えが変わるためです。明記が無ければ自然短音階を指します

例題

C(ハ)を主音とする和声短音階の第7音は?

練習問題

選択肢を押すと、正解と解説が表示されます。

B(ロ)を主音とする和声短音階の第4音は?

E(ホ)を主音とする自然短音階の第7音は?

C(ハ)を主音とする和声短音階の第6音は?

D(ニ)を主音とする自然短音階の第3音は?

E♭(変ホ)を主音とする自然短音階の第6音は?

E(ホ)を主音とする和声短音階の第7音は?

A(イ)を主音とする自然短音階の第4音は?

C♯(嬰ハ)を主音とする自然短音階の第4音は?

A(イ)を主音とする和声短音階の第7音は?

C♯(嬰ハ)を主音とする和声短音階の第7音は?

B♭(変ロ)を主音とする自然短音階の第4音は?

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