音の強さもイタリア語で示します。piano(弱く)と forte(強く)が基準で、重ねるほど極端になります。
| 記号 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| pp | pianissimo | とても弱く |
| p | piano | 弱く |
| mp | mezzo piano | 少し弱く |
| mf | mezzo forte | 少し強く |
| f | forte | 強く |
| ff | fortissimo | とても強く |
| 指示 | 意味 |
|---|---|
| crescendo(cresc.) | だんだん強く |
| decrescendo(decresc.) | だんだん弱く |
| diminuendo(dim.) | だんだん弱く |
| sforzando(sf・sfz) | その音を特に強く |
| forte piano(fp) | 強く出して、すぐ弱くする |
p と f は3つまで重ねるのが普通で、ppp・fff まではよく見かけます。それ以上(ffff など)を書く作曲家もいますが、実際に段階として弾き分けられる範囲を超えているので、「これ以上ないほど」という意味の合図として読みます。
強弱は絶対的な音量ではありません。同じ f でも、独奏のピアノとオーケストラでは鳴っている音量がまるで違います。楽譜の強弱は「その曲・その楽器の中での相対的な位置」を示すもので、前後の強弱との差にこそ意味があります。
crescendo と decrescendo は、松葉のような形の記号でも書かれます。開いていく側が強く、閉じていく側が弱くです。ことばで書くか松葉で書くかは、掛かる長さで選ばれます——長い範囲はことば、数拍なら松葉が読みやすくなります。
例題
「f」(forte)の意味は?
正解: 強く
f(forte)は「強く」という意味です。
sf(sforzando)はその音1つを突く指示です。曲全体の強さを変えるのではなく、そこだけを強め、次の音からは前の強弱に戻ります。
fp(forte piano)は少し違います。強く出すのは頭だけで、そのあとは p が続きます——前の強弱には戻りません。強くしてから弱くするのが1つの音の中で起こるので、ピアノでは打鍵を強く、管や弦では発音のあとすぐ音量を落として保ちます。
強弱標語は、その強さで弾き始める場所に書かれます。ドビュッシーのアラベスクの冒頭は p——弱く始めて、曲が進むにつれて mp・mf と変わっていきます。標語は音符の下(ピアノなら大譜表の間)に置かれます。