ドイツ音名は、音大や演奏の現場で日常的に使われます。幹音は C・D・E・F・G・A・H で、ロだけが H になるのが特徴です。
| 音 | ドイツ音名 | 読み |
|---|---|---|
| ハ | C | ツェー |
| ニ | D | デー |
| ホ | E | エー |
| ヘ | F | エフ |
| ト | G | ゲー |
| イ | A | アー |
| ロ | H | ハー |
♯が付くと語尾に is、♭が付くと es を足します。嬰ハは Cis(ツィス)、変ニは Des(デス)です。
| 音 | ドイツ音名 | 読み | 注意 |
|---|---|---|---|
| 変ロ | B | ベー | 英米音名の B(ロ)と違う |
| 変ホ | Es | エス | Ees ではない |
| 変イ | As | アス | Aes ではない |
| 変ニ | Des | デス | 規則どおり |
| 嬰ヘ | Fis | フィス | 規則どおり |
ドイツ音名が現場で使われるのは、1音を1音節または2音節で言えて口に出しやすいからです。「ツェー・エー・ゲー」は「ドの長三和音」より短く、リハーサルで飛び交います。日本の音大でもこの習慣が受け継がれているので、読み方まで覚えておくと役に立ちます。
変ロ・変ホ・変イの3つだけが例外の綴りです。母音で終わる音名(E・A)に es を足すと読みにくいため縮まった形で、変ロは B と1文字になります。ここが試験でいちばん問われます。
重変化記号もドイツ音名で書けます。𝄪なら isis、𝄫なら eses を足す——重嬰ハは Cisis、重変ニは Deses です。例外の3つ(B・Es・As)を重ねるときは、変ロの重変が Heses になるなど綴りが揺れます。楽典で問われるのは単変化までが中心です。